カーリースとレンタカーは、会社から車をレンタルする点では同じサービスのように見えるでしょう。しかし、両者の間には大きな違いがいくつも存在しており、まったく別のサービスです。

それぞれの特徴や用途をしっかりと理解していなければ、無駄な費用が発生したり、トラブルが発生したりする可能性が高くなります。

そこで、本記事では、カーリースとレンタカーの違いを詳しく紹介しています。さらに、それぞれのメリット・デメリットやそれぞれに向いている人の特徴なども合わせて紹介しているため、カーリースとレンタカーで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

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カーリースとレンタカーとは？それぞれの意味を解説

そもそも、両サービスはどのような仕組みなのでしょうか。先述した通り、どちらも車を会社からレンタルして使用する点では同じサービスのように感じます。

しかし実際は、意味が似ている言葉ですがそれぞれ違う意味を持ち、特徴も異なります。

まず、カーリースとレンタカーそれぞれの意味を解説します。

カーリース｜リース会社が車を購入

カーリースとは、会社で車を購入し、契約者に貸し出しする形式のサービスです。

契約時に借りる期間を決め、その期間内で料金を支払い、車を利用します。借りる期間は年単位で、初期費用無しで毎月リース料を支払う仕組みです。

毎月支払うリース料は金額が一定のため、急にまとまったお金が必要になったり大きな出費が発生したりしません。毎月のリース料には車両本体の購入費と各種税金や自賠責保険料などが含まれます。

さらに、カーリース会社によっては中古車を取り扱っている会社もあるため、リース料を安く抑えることもできます。

レンタカー｜短期間で車をレンタル

レンタカーとは、基本的に短期間でレンタルし、利用時間が経過したら返却するシステムです。レンタカーは〇時間、あるいは日数単位でレンタルするケースがほとんどです。

あらかじめ予約していれば店舗へ足を運んで、簡単な手続きが完了次第乗車できます。予約をしていなくても、レンタカーに空きがあればすぐに利用可能です。キャンセルする場合は日にちによってキャンセル料が発生する可能性があります。

レンタカー会社によってはラインナップが豊富で、レンタルする車種やグレードによってレンタル料も異なります。

また、レンタカーは一度購入した車を使いまわすため、新車の貸し出しには対応していません。別の誰かが乗車した後にスタッフが清掃した車を一定時間使用する形です。

 

カーリースとレンタカーの違いとは？9つの違いを紹介

最初にそれぞれの意味を解説しましたが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。今回は、それぞれの形式を比較し、9つの違いを紹介します。具体的には、下記の通りです。

それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

期間

カーリースは、数ヵ月から数年の長期的なレンタルが一般的です。リース期間中は自分の車のように利用できます。数ヵ月での利用は短期カーリースと呼ばれ、5年や7年などのレンタル期間は長期カーリースとして扱われます。短期間でのレンタルになればなるほど月々の支払いが大きくなり、割高となるでしょう。

対してレンタカーは、数時間から数日の短期間でレンタルするケースがほとんどです。旅行などの一時的な移動手段として利用されることが多く、長くても数週間程度のレンタルが基本となります。

料金

カーリースは、1ヵ月単位で毎月一定のリース料を支払います。毎月のリース料には、車両の購入費や各種税金、自賠責保険料などが含まれています。また、リース会社によってはオプションを追加できるケースもあるため、その分が上乗せされることもあるでしょう。

しかし、車を利用していない時間も料金が発生している点に注意が必要です。

車種や利用期間によっては、カーリースで車を借りた方がローンを組んで新車を購入するよりも安く収まることもあります。

対してレンタカーは、レンタルした時間や日数など利用した時間分の料金をその都度支払う必要があります。さらに、利用後はガソリンを満タンにした状態での返却が必要なため、その分の費用も負担しなければなりません。

維持費

カーリースでは、自動車税や自賠責保険などの維持費が毎月の支払いに含まれています。さらに、オプションとして車検やメンテナンス費用を毎月のリース料に追加できるケースも少なくありません。

対してレンタカーは、税金の支払いや保険料の負担、メンテナンスや車検などはレンタカー会社で実施します。そのため、維持費を利用者が支払う必要はありません。

どちらを選択しても、維持費に関して追加で大きな費用は発生しません。

名義

カーリースをした場合、名義が二つに分れます。所有者は車を購入したリース会社となります。しかし、リース会社と契約して実際に車を利用する契約者は、名義が使用者となります。

対してレンタカーは、所有者も使用者もレンタカー会社の名義となっています。これは、カーリースと違い、複数人が一時的なレンタルを繰り返すためです。

どちらも所有者はカーリース会社・レンタカー会社となっているため、勝手に車を売却したり譲渡したりはできません。

ナンバープレート

カーリースは、会社が車を購入して契約者に貸し出しをしているため、取り扱っている自動車は一般的な自家用車と同じです。そのため、ナンバープレートの平仮名は決まっていません。

しかし、レンタカーはナンバープレートの平仮名の部分が「わ」と定められています。また、地域によっては「わ」だけでなく「れ」が用いられているケースもあります。

そのため、レンタカーは一目で判別できますが、カーリースで借りた車は、見た目では判断しづらいでしょう。

燃料費

カーリースは借りた車を自家用車と同じように扱うため、ガソリンが不足したらその都度自分で給油する必要があります。

対してレンタカーは、返却時にガソリンを満タンにしなければなりません。つまり、自分で利用した分だけ給油します。

どちらも、自分が使用した分を給油し、その分の料金を支払わなければなりません。カーリース会社の中には、ガソリンを割引きした価格で給油できる特典付きの場合もあります。

車庫証明

カーリースは長期間車をレンタルし、自家用車のように扱うため、駐車場が必要となります。契約の際に、車を保管している場所の確保ができていると証明するために、車庫証明を提出しなければなりません。

対してレンタカーは短期的なレンタルのため、車庫証明は必要ありません。しかし、数日間レンタルする場合は駐車場が必要なため、事前に準備しておきましょう。車庫証明は必要ありませんが、注射して置けるスペースは必要です。

保険

カーリースは、自賠責保険料が毎月のリース料に含まれているケースがほとんどです。しかし、任意保険は含まれていません。一部の会社では任意保険が含まれているプランを展開しているケースもありますが、基本的には個人で別途契約する必要があります。

対してレンタカーは、自賠責保険と任意保険の両方がレンタル料金の中に含まれています。すでに会社が加入した任意保険が適用されるため、別途任意保険に加入したり保険料を支払ったりする必要がありません。

保険はレンタカーもカーリースもオプションが用意されていることが多いため、事前に確認しておきましょう。

中途解約

カーリースでは原則中途解約が禁止されています。これは、リース会社が損をしないために設けられています。もし中途解約するとなった場合は、残りのリース料を一括で支払うとともに、高額の違約金が発生するでしょう。

対してレンタカーは中途解約が可能となっており、予定よりも早くレンタルを切り上げてレンタカー会社に返却できます。また、事前キャンセルも可能ですが、キャンセル日時によってはキャンセル料が発生するケースもあります。

 

カーリースのメリット・デメリットとは？

ここまで読んでわかったかと思いますが、カーリースにはさまざまなメリットが存在しています。また、それと同時にいくつかのデメリットも存在しています。

それぞれをしっかりと理解し、自分に向いているかどうか判断しましょう。

カーリースのメリット

カーリースは、車種の選択肢が豊富で自分の好みの車を選びやすくなっています。ラインナップとして揃っている車はカーリース会社が購入したもののため、多くの場合は新車を利用できます。

また、初期費用がかからないため、まとまったお金を用意しておく必要がありません。リース料は毎月一定額が発生するため、予算計画も立てやすいでしょう。

さらに、法人の場合はリース料金を全額経費として計上できます。車を購入した場合は減価償却などで購入した月に全額経費としての計上が難しいですが、カーリースの場合は全額経費として計上可能です。

カーリースのデメリット

カーリースは中途解約が原則不可能です。どうしても中途解約したい場合やせざるを得ない場合は、残りのリース料を一括で支払い、高額な違約金も支払わなければなりません。

また、走行距離に制限が設けられているケースがほとんどです。月500〜2,000kmの制限を設定している会社が多く、上回ってしまった場合は超過料金が発生してしまいます。

さらに、返却時は原状回復する必要があるため、元に戻せないほどのカスタマイズは禁止されています。傷やへこみ、汚れがあった場合でも原状回復するための費用が発生し、別途支払わなければなりません。

 

レンタカーのメリット・デメリットとは？

カーリースと同じように、レンタカーにもメリットやデメリットが存在しています。

それぞれをしっかりと理解したうえで、レンタカーが自分に向いているかどうか判断しましょう。

レンタカーのメリット

レンタカーは借りる際に審査などがなく、必要なときのみレンタルができるため、気軽に利用できます。用事が早く済んだ場合は途中で返却も可能です。

また、通常車を保有していると発生する維持費やメンテナンス費、修繕費などが必要なくなる可能性も十分に考えられるため、経費を削減して利用できるでしょう。

さらに、利用するたびに異なる車種に乗車できる可能性が高く、多くの車種を試せる点も魅力のひとつでしょう。その時の乗車人数や用途によって、車の使い分けが可能となります。

短い期間だけ車を利用したい場合は、レンタカーが適しています。

レンタカーのデメリット

数ヵ月以上の比較的長期にわたるレンタルの場合、カーリースと比較すると割高となってしまいます。レンタカー会社がメンテナンス費や維持費なども負担しているためです。

また、途中での返却は可能ですが、あらかじめ決めておいた返却時間内に返却できなければ、追加料金が発生してしまいます。

さらに、サービスや利用方法が制限されていることが多く、自由度は低いでしょう。カーナビやETC、ペットの乗車や車内喫煙などに制限があるケースが多くなっています。

 

カーリースとレンタカーはそれぞれどのような人に向いている？おすすめな人の特徴を紹介

ここまで、それぞれのメリット・デメリットや特徴を比較してきました。では、それぞれのサービスは具体的にどのような人に向いているのでしょうか。

今回は、それぞれがどのような特徴の人に向いているか紹介します。自分はどちらに当てはまっているか考え、判断材料のひとつにしてください。

カーリースがおすすめな方

カーリースは、車の使用頻度が高く、自分用の車が欲しい方に向いています。使用頻度が高いとそのたびにレンタルするよりも圧倒的にお得でしょう。

また、数ヵ月～数年間と、長期間車が必要な方にも向いています。カーリースの契約期間は基本年単位となっており、レンタカーを数ヵ月レンタルするよりも安く抑えられます。初期費用が必要ないため、まとまったお金がない方にもおすすめです。

さらに、車種やカラー、オプションなどをつけて自分の好きな車に乗りたい方も、カーリースに向いています。国産車であればほぼすべての車種を選択でき、グレードやカラー、オプションなどを自由に選択できます。しかし、カスタマイズをしたい場合は事前に相談しましょう。

レンタカーがおすすめな方

レンタカーは、日常的には車を利用しないが、出先などでたまに、短時間車が必要になることが多い方におすすめです。旅行や出張で数時間〜数日、必要なだけレンタルすれば、なるべく出費を抑えて車を利用できます。

また、ミニバンやトラックもレンタルできるため、目的に応じて車を使い分けたい方にもおすすめです。カーリースや車の購入は、基本1台で実施します。そのため、「大きな荷物を運びたいけど軽自動車しかない」などと困ってしまうかもしれません。しかし、レンタカーは必要な時に目的に応じた車種を借りられるため、そのような悩みがなくなります。

さらに、カーリースでは駐車場の確保や定期的なメンテナンスなど、車の維持が必要ですが、レンタカーではそういったことが必要ないため、気軽に利用できます。

 

車を借りたいならカーリースがおすすめ！

両サービスを比較し、それぞれに向いている方の特徴を紹介しました。もちろん人によって利用目的や用途が異なるため一概には言えませんが、車を借りたいならカーリースをおすすめします。

頻繁に車を利用する場合、マイカーのようにすぐ利用でき、購入するよりもさまざまな費用を抑えて乗車できます。

また、頻繁に利用しない場合でも、長期間継続して車を所持しておきたい場合は、カーリースの方が適しています。

コンパクトカーを24時間レンタルした場合、料金の目安は15,000円ほどです。一方でカーリースをした場合は、月額2万円弱で利用できる車種もあるため、月に2回以上利用すると、カーリースの方が安く抑えられるケースがほとんどです。

さらに、先述した通り、自分の好きな車を選択でき、マイカーのように扱えます。お金を払って車に乗るので、自分の乗りたい車に乗った方がよい気分になり、充実したカーライフを送れるでしょう。

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カーリースとレンタカーに関してよくある質問

最後に、カーリースとレンタカーに関してよくある質問を紹介します。

同じような悩みを抱えている方も多いと思うので、ぜひ参考にしてください。

カーリースとレンタカーにはどのような違いがありますか？

両サービスには、主に下記のような違いがあります。

	カーリース	レンタカー
期間	数ヵ月から数年	数時間から数日
料金	毎月一定額支払う	利用した時間分支払う
維持費	毎月の支払いに含まれている	必要ない
名義	所有者：カーリース会社 使用者：契約者	所有者と使用者ともにレンタカー会社
ナンバープレート	一般的な乗用車と同じ	「わ」や「れ」を使用
燃料費	その都度自分で支払う	返却前に利用分のみ自分で支払う
車庫証明	必要	不要
保険	自賠責保険は毎月の支払いに含まれているが、任意保険は別途加入が必要	自賠責保険と任意保険ともにレンタル料に含まれている
中途解約	不可	可

上記の違いをしっかりと把握し、自分にはどちらが適しているか判断しましょう。

カーリースとレンタカーは1ヵ月だとどちらを選ぶべきですか？

1ヵ月レンタルしたい場合は、マンスリーレンタカーをおすすめします。マンスリーレンタカーとは、1ヵ月単位で車をレンタルできるサービスで、1日単位でレンタルするよりもお得です。

カーリースは年単位での契約が基本となっているため、1ヵ月だけ利用したい場合はマンスリーレンタカーを利用したほうが、無駄な料金が発生しません。

しかし、自分の好みの車に乗りたい場合は、カーリースを選択すべきです。

カーリースとレンタカーは1年だとどちらを選ぶべきですか？

1年間レンタルしたい場合は、カーリースの方がおすすめです。

安い車種だと月1万円から利用できるため、レンタカーよりも総合的にお得となります。特に、車を頻繁に利用する場合はカーリースの方が圧倒的におすすめです。

しかし、1年間のレンタル中に中途解約できないため、確実に1年間乗るかわからず、1〜2ヵ月しか乗らない可能性がある場合は、マンスリーレンタカーをおすすめします。

 

まとめ

本記事では、カーリースとレンタカーそれぞれの違いを解説しました。

カーリースとレンタカーは一見同じようなサービスに感じるかもしれませんが、内容は大きく異なります。レンタル期間や料金、名義や保険など、さまざまな面で違いを感じるでしょう。

カーリースは自分の好きな車種を選択でき、まとまったお金が必要ありません。車の使用頻度が高い方や、長期間車が必要な方に向いているサービスです。

対してレンタカーは、審査が必要なく気軽に利用でき、維持費やメンテナンス費が必要ありません。目的に応じて車を使い分けたい方や出先などで短時間車が必要となる方に向いています。

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